前回はこちら 壁一面の本棚をDIYで! (02) -設計編-
では、図面(木取り図)を持って、材料買い出しに行きましょう。
(またはネットショップに注文しましょう)
材料(板)以外に必要なものものも、後ほど解説します。
道具は工法で多少変わりますので、次回以降都度説明します。
サブロクの板から切り出し
さて、どこで買って切ってもらうかは結構悩みます。
こんな候補があるでしょう。
- 町の材木屋で買う。清く正しい本棚のサイトはこれがおすすめ。職人さんが切るので寸法精度は一番いいでしょう。
- ネットショップもやっている材木屋から通販で買うという手も、上と同じですね。私も初期のころは利用しました。
- 近所のホームセンターで買う。最近の私はもっぱらこれです。
私がなぜ3.ホームセンターにしたかというと、買う前に板(の木目、傷、反りなど)を自分の目で吟味できる、しかも材料もカット代も最も安価であるという理由からです。
ただし、職人さんではなく、従業員やパートの方ですので、作業の巧拙(つまり寸法精度)は「運です」。
しかし、この精度の無さはある程度挽回可能です。方法は後ほど説明。
他の理由として1.は敷居高過ぎ(頑固職人がいたらどーする!)。2.は材料+送料で割高、というネガティブ要素があり、私は尻込みします。
そのどこで買うにしろ、ほぼ間違いなくパネルソーで切りますので、ホントは巧拙あんまりないはずなんですが、ホームセンターは人によって習熟度と丁寧さが違います。(1カット30円程度の料金なので作業が荒いのかな?)
パネルソーは丸ノコが垂直に動いて板を切る仕組みですので(上図)、板がそもそも長方形でない(角が90°でない)とか、板の下辺にゴミを噛んで板が斜めってる状態では切った板の寸法がずれます。
とはいえホームセンターで切っても1、2mm程度の誤差です(私の購入実績)。
板自身の精度の問題については、パンの耳よろしく最初の1cm位を切り落として捨てたら、その後は垂直で切れますので精度が改善する可能性が高まります。(私はしてません)
福岡県(と近県)限定情報
サブロクt18mmのパイン集成材はホームセンター「グッデイ(GooDay)」が最安です。値段は変動するので書きませんが、群を抜いて安価です。 ビニールに包まれて売られており、傷もなく木目も綺麗で節もありません。
さらにクレジットカードのGooDay VISAカードを持っていれば、木材カットも(何カットでも)無料になりますし、グッデイ を利用するなら持たない理由がない感じ。 福岡県と近県の方は近くに店舗があればどうぞ。(私は グッデイ関係者ではなく、ただの客です) あー、話が脱線しましたね。
精度がない(寸法がそろってない)板の調整方法
本棚の板は幅方向に長く、奥行きが小さい設計です。(私の例では60cm×17cm)
カット誤差が生じるのはパネルソーに置いた板の縦方向です。
つまり、例でいえば切った板の60cmはそろっており、それに比べ17cmは誤差が生じやすいと言えます。
もし寸法が不揃いになったら、本棚の前面をそろえて組みます。奥側はそろいませんが、背板を貼ると見えなくなるので問題ありません。本がぎっしり入るとなおさらです。
背板
背板もサブロクサイズからパネルソーで切ってもらいましょう。本棚より全周1mm小さく、つまり縦横とも2mm小さくします。
なお、カッターでも切れるので持ち帰って家で切っても良しです。(くたびれますが)
※背板を貼るのはだいぶん後工程なので、棚板と同時に購入しなくてもいいです。
その他の必要部材
板の固定は木工ボンドと木ねじ(コーススレッド)です。
蔵書の比率から割り出した設計のとおりに固定棚で組みましょう。
可動棚にするとか、欲を出せばぐっと難易度が上がります。
●木工用ボンド
木工用ボンドは棚板固定の主役です。木の繊維に接着剤がしみ込んで固まるんですが、その強度たるや、実は接着剤業界で最強を誇ります。あんなに安いのに。
木ねじなんてその接着剤が固まるまでの固定用と思っていいくらいです!(言い過ぎ)
速乾性は作業を急かされる気がして嫌なので、普通のがいいです。
また、長期保管で乾燥しても嫌なので、私は180gのを買ってます。
例:コニシ ボンド木工用
●木ねじ
私は板厚18mmを使用するので、木用ねじ3.8×41mm(太さ×長さ)を使用しています。
また上下の本棚と左右の本棚の接続は、材厚を突き抜けないように3.8×32mmにしています。(その部位の材厚は18mm×2=36mmなので)
なお10段の本棚を一つ作る場合、棚板は12枚で、1枚につき4個ねじを使いますのでそれだけで48個。ハカマの固定にもう2,3本。結構使うので多めに買いましょう。
例:八幡ねじ 木用ねじ
●塗料
材料をパイン集成材にしたならば、ぜひ透明ニスで仕上げましょう。木目が引き立ち、綺麗に仕上がりますのでパイン集成材には最適です。透明なので塗りムラも生じません。
水性がいいと思います。匂いがないので私は寝室で塗ってます。ほかに作業場がない(泣)ので。刷毛も水洗いでOKなのでメリットしかない。あえて油性を選ばなくてもいいでしょう。
本の出し入れで擦れても嫌なので、高耐久と銘打った奴がおすすめ。
例:カンペハピオ 水性ウレタン着色ニス とうめい 300mL
※これで塗面積は畳1.2枚分です。サブロク1枚の裏表で2畳になりますので、何本必要か目安となるでしょう。
さて、材料はそろいました。
次回は組立と、それに必要な工具類の説明です。
ねじ頭をどう隠すか?(あるいは隠さないか)でちょっと変わってきますので、その辺もまとめます。
壁一面の本棚をDIYで!(04) -組立編1- へつづく。