玄関の階段にバイク用スロープを!
私ん家は、道路と玄関に70cmほどの段差があり、コンクリートの階段になっている。
自転車のために、長さ2m×幅20cm×厚さ3cmの杉板(カフェ板という)をちょいと加工したものを階段の上に置き、スロープ(というかラダーだな)として使っていた。
自転車は軽いし、これで何ら問題なかったんだけど。
バイク買うまではね・・・
バイクを買ったら、急傾斜の一本橋はとても厳しかった。
幅20cmてのは、教習所の一本橋より細くて、しかもこっちは激坂。バイク自身で板が見えないし、またがってたら足もつかないし、脱輪→転倒のリスクがとても高い!
上りなんてバイクの横に立ち、アクセルふかしながら、足は階段を、タイヤは板の上を、ということを毎回。
こりゃ、やっとれん。何とかせねば!
1. 外構工事を見積もってみる
コンクリートのスロープ工事を見積もってもらった。高かった。いや、価格自体はそんなもんだと思うんだが、せっかくなんでバリアフリーと言えるくらいの勾配1/12にしようとしたら、土地が足らず無理だった。
そのほか近い将来に庭をつぶして駐車場を増やすかもとか、不確定要素で数年後壊す可能性がある。
いまいち不本意なものに、大金を掛けるべきではないと判断。
2. 木工(DIY)でバイク用スロープを作る
バイクに乗ったまま、上り下りできる位、幅広でゆるい傾斜のスロープを木工で何とかしてみる。
そいえば、木の板って、工事現場とか、ウッドデッキとか、あるいはグランドピアノを置いてる床とか、割と重量物乗せてるなぁ。バイクも何とかなるんじゃね?
バイク用スロープを設計する
●材料
前出のラダーでさえ2mの長さを要したので、さて材料をどうしたものかと考えつつ、Webで材料を物色してたら、コメリに4mのカフェ板(杉板)を発見!これだ!
カフェ板のいいところ : 側面が「く」の字になっていて、並べると高さがそろい隙間が生じないという神設計。
柱は垂直荷重なのでたぶん何でも良い。ツーバイ材でいいだろう。
●強度計算
バイクが乗っかるので、強度計算はしておこう。
こういう時は、便利な計算サイトを使わせていただく。工学に疎い私でも寸法を入力するだけで自動で答えを出してくれる。大変ありがたい。(作者に感謝!)
梁のたわみと応力計算ツール : https://d-engineer.com/unit_formula/haritawami.html
バイク+人で200~300kg位。それをタイヤ2個で支えるので÷2=100~150kg
両端支持の集中荷重にあてはまるだろう。
計算したところ、たわみ量は約1.5~2mm程度。うん、これならバイクが乗っても折れなさそうだ。
実際はスロープなので角度が付いてるとか、バイク両輪に同じ荷重かかるの?とか、梁は連続してるのにその式でいいの?とか色々不正確な要素があるんだけど、計算結果にかなりマージンがあるので安全率は高そう。(やばかったら、柱を増やすことでリスク回避するってことで)
●設計
図面にしてみる。
測量して判ったことだが、コンクリートの階段は(雨水が溜まらないように)水勾配があって、どこをとっても「水平」「垂直」がない。ちょっと厄介だがとりあえず図面できた。
(寸法線は見にくいので消してます)
木材の加工
カフェ板4枚で幅約80cmのスロープとなる。
スロープ(傾斜路)なのでカフェ板の両端(地面と階段に接するところ)は斜めにカットする必要がある。
これは手ノコでどうにかなる。(見えるところではないし)
次に柱だが、これはカフェ板1枚につき10個なので、計40個も斜めに切らねばならぬ(泣)。
こんな感じ。斜めカットの強力な味方「クラフトソー」でひたすら切る
クラフトソーはツライチで切れるので、ガイド板を斜めに固定してそれに沿って切ればよい。
カフェ板1枚分だけ作って仮置きしてみたら、寸法ぴったり!よかった!
斜路になるカフェ板4枚をつなげるのもカフェ板にする。幅10cm×長さ80 cm位。上の図面で斜路板の裏側に4か所あるのがそれ。
ねじ穴はφ4mmで開けておく。杉板はねじ頭がめり込むので皿取は不要。
では、後編(塗装・組立編)へつづく 玄関スロープ(forバイク・自転車)を木工で!(後編)
さらに一年後どうなったか?気になる人はこちら 玄関スロープ(forバイク・自転車)を木工で!(一年後)