劉慈欣フェア開催中(私の心の中で!)
既読の人々からしたら、何を今さら?でしょうが、僕からも言わせて!
いやー、『三体』(THE THREE-BODY PROBLEM)三部作は、面白いね!
世間の評判からして「これくらいの面白さだろう」という私の読む前の期待値を、軽々と上回ったんでびっくり仰天。(しかも、かなり閾値高に設定してたにも関わらず!)
今時、こんな途方もない大法螺ある?(誉め言葉)
今時、海鮮丼全部乗せみたいな、でもって具が丼からはみ出すほど大量かつ無節操なアイデアやらドラマのてんこ盛りある?(誉め言葉)
・・・てことでお気に入りになってしまいました。
劉慈欣(りゅう じきん、リウ・ツーシン,Cixin Liu)。
わかった。次からは出たらすぐ買うよ。
僕がこの作家を知るのが遅かったことに加え、読む前から面白いことは評判で(ある程度)わかってたので、三作出そろうまで我慢して、一気通読したよ。
「一読、巻を措く能わず」な状態に久々に遭遇した。眠ったり仕事したりする時間が惜しいくらい。
ああ、なんという贅沢で濃密な読書時間。いやー、満足満足。
オバマとかザッカーバーグとか池上彰とか、彼らがどのくらいSF読みかは知らないが、およそSF小説の帯でその名は出んだろう人々も大絶賛。
うん、わかるよ。わかる。
ということで「私の中の劉慈欣フェア」は2021年5月頃から継続中。
三体の余熱冷めやらぬうちに買った本がこちら~
- 三体
- 三体II 黒暗森林 上・下
- 三体III 死神永生 上・下
- 円(短編集)
- 折りたたみ北京(アンソロジー)
- 日経サイエンス 2020年3月号 特集「三体」の科学
あらすじ・書評はしないので、それらの情報は他のサイトあたってね。
これらがおすすめ(大森望さん本人の解説)
https://www.webdoku.jp/mettakuta/omori_nozomi/20190901092932.html
https://book.asahi.com/article/13522904
当ブログは、これらの中で比較的入手難な「日経サイエンス 2020年3月号」だけちょっと紹介。
気になったら古本探してちょ。
日経サイエンス 2020年3月号 特集「三体」の科学
2020年3月号刊行時は、まだ日本語翻訳版は三体(第一部)だけしが出てない。ストーリー、設定がらみの記事もそれ前提。
SF小説『三体』に見る天文学最前線 系外惑星の先にある異星文明
カール・セーガンとフランク・ドレイクのSETIと「アレシボ・メッセージ」の話。1974年に「人類はここに居るぞ!」と電波を発射。
三体読んだ後だと恐ろしいね。果たして異星人は「コンタクト」のような理知的な「いい人」なのか、その他のあまたのSFのように悪意ある存在か。意外と、銀河ヒッチハイクガイドのようにお役所的・事務的な無関心か?
系外惑星(太陽系以外の恒星を回る惑星)が続々と発見され、地球外知的生命がいるかもしれない率が上昇。
ケンタウルス座アルファ星系(小説タイトルの意でもある三重星系)と「三体問題」の説明。
そして小説中の愉快な仕掛け、VRゲームの話。
『三体』に出てくる量子通信は可能か?
量子もつれを利用した量子通信(超光速)は可能か?答え:不可能。通信速度は光速を超えることはない。量子テレポーテーションも同様。
抜け道なさそう・・・何とかならんのですか?博士。
三体問題に進展 周期解に新たな予想
三体問題は解析解がない難問。二体問題(例えば太陽と地球)はニュートンの法則で厳密に解けるのに、三体になるとそれが不可能。特殊解はオイラー解と(ガンダムで有名な)ラグランジュ解がある。
著者の研究では、トポロジー方面から進展がありそうという話。
作者 劉 慈欣が語るSFと科学技術
2019年10月、「Sai-Fi:科学(Science)とフィクション(Fiction)」シンポジウムで来日した時の話。
それはそうと近々、私の心の中で「アンディ・ウィアー」フェアが始まりそうな予感。
プロジェクト・ヘイル・メアリー読まねば!